営業時間:昼11:30〜14:00
夕17:00〜21:30
定休日:火曜日(火曜祝日の場合、水曜日)
TEL 0465-23-2029
住所 小田原市栄町1−4−9
修行時代:後編
人物評
季節の特別料理
静蓮の担々麺について
坦々麺!日本人に大変馴染み深い料理ですが、お店ごとにこれだけ違う料理も珍しいかと思います。そもそも、坦々麺とは何か?疑問に持たれる方も多いのではないでしょうか。坦々麺は元来、中国四川省で担々麺と記し、天秤棒に麺と具材と調理道具を吊るして担いで売り歩いた料理だそうです。小腹がすいた時に気軽に売り子を呼び止めて食べる、いわば庶民のファーストフードとして親しまれていたようです。
日本に坦々麺を普及させたのは、店主修行先である四川飯店の創業者:陳建民氏です。ただ、陳建民氏は汁無しの本場の坦々麺は当時の日本人にはまだ抵抗が大きいと考え、本場のタイプとはまた一味違った日本人向けの坦々麺を考案されたそうです。それが山椒ではなくゴマを入れ、肉味噌で味をつけたスープ有りの坦々麺です。昭和30年代の話だそうです。それが四川飯店の人気メニューとなり、日本全国に「ゴマ+肉味噌辛味+スープ=坦々麺」として広まったようです。
静蓮の坦々麺(汁有り)は、この四川飯店式のレシピに忠実に作っています。味の骨格を作るラー油と芝麻醤(ゴマペースト)は丁寧に自家製で作るのが四川飯店流。もちろんスープにも妥協はしません。銘柄豚山ゆりポークのトンガラに、親鳥のガラと丸鳥を加えて煮込み、さらに一晩寝かせて味をなじませてから使います。そして、四川から直輸入する芽菜を。これが入らないと香りが締まらず、坦々麺らしさが出ないのです。
日本の坦々麺の原形にして一つの完成形である四川飯店式のこの坦々麺、是非一度お食べになって頂きたいと思います。四川飯店出身者として、先達の努力と工夫に恥じぬよう、お客様に喜んでいただける坦々麺として誠心調理いたしております。
しかしながら、40年前の日本人には抵抗があろうとして見送られた山椒ですが、徐々に日本人にもなじみが出てきたように思います。日本全国でいろいろな方が山椒を組み合わせた味の坦々麺を研究されております。静蓮でもまた、山椒を組み合わせた二つのアレンジ版を用意しております(メニューには載せておりません・・・こっそりお申し付けください)。
一つは、椒油坦々麺(ジャオユたんたんめん)です。通常の汁有り坦々麺に山椒油を合わせてキレのある香りとより爽快な後味をお楽しみいただけるかと存じます。山椒の辛味に慣れてくると、不思議と何度も食べたくなるおいしさです。
さらに、干しえびと山椒味噌を練り合わせて加えた香辣(シャンラー)坦々麺もご用意しております(これも表のメニューにはありませんが、お気軽にお申し付け下さい)。スープにえびの旨みを重層的に加え、さらに山椒味噌の香りとコクが坦々麺の味の幅を大きく広げる一品です。

逆に、アレンジを一切加えない、本場の汁無し坦々麺もご用意しております。下赤塚の芝蘭にいらっしゃった下風慎二さんにお願いしてご教授いただいた本格的なレシピです。麺の特性の違いを吸収するためにオリジナルより少しだけ黒酢を増やしてありますが、本場の味のニュアンスはそのままに再現してあると自負しています。
元来が気軽に食べるものですから、2-3名さまでご来店いただいたときに、一つの椀を皆さんで取り分けて召し上がっていただくのも全く構わないと思います。取り分け皿をご遠慮なくお申し付けください。紹興酒の肴にされる方もいらっしゃいますが、それも大変おいしい食べ方だと思います。